カズシン株式会社 代表取締役 山内和美のブログ
不動産業界20年を超えて、この経験に基づく…取引のこと、物件のこと、人間のこと。
宅地建物取引業者(不動産業者)カズシンの代表 山内和美が思うこと。
2021.10.20
不動産で、『物件の値段がわかること』は大変重要です。しかし、物件の値段がわかるだけで完全かと言えば、そうとも言えない気がします。
人にはそれぞれ『お金の価値観』があります。「物件の値段はわかった」だけど、お金(価格等)に関して納得がいかない、という気分になることはあり得ます。その人にとって「損をしたくない」という気持ちだと言いかえてもいいでしょう。物件の価値観から言えば納得がいってもよさそうに思われるところで、納得がいかない気持ちが強まるとしたら、「損をしたくない」、お金の面で気持ち的に納得がいかない。そうした気分が起こっているのではないでしょうか。同じ金額であっても、たとえば数字は同じ100万円、1000万円であったとしても、人によって、その数字(金額)に対してどのように価値観を持っているかは異なるものです。
私は不動産業者であり、主に売買仲介業をしています。まずは物件の価値観をもとに考える癖がついていますが、時にスムーズにいかないときは、たとえば買主様のお金の価値観の問題が隠れていることに気が付きます。
物件の価値観だけではなく、それぞれの人や企業が固有に持っているお金の価値観も見えていることが、仲介業にとっては欠かせないのだと思います。成約というのは、お金の価値観も理解できてはじめて叶うものなのだと思うのです。
不動産の仲介の仕事を始めて、そろそろ25年。振り返れば、長い年月が経ちました。
物件だけでなく、人間について考えることが多い仕事だと思います。
その物件についてわかり、その人を理解できるようになった時、成約する。そういう面があるのが不動産仲介業なのかもしれません。
皆さんのお仕事では、どのようなことが重要ですか。
お仕事が成功するために欠かせないことは、何ですか。
どのような仕事も、きっと続けてみてやっとわかることがあるのだと思います。
私は不動産業を続けてきていますが、わかったこともあれば、まだわかっていないこともあるでしょう。「この仕事」を続けるうちにわかってくることがわかった時、私はさらに「この仕事」が好きになります。すべてをわかることはできませんが、たった一つ「この仕事」がわかれば、十分なのだと、そういうふうに私は思います。
人間は不完全で間違いますが、「たった一つ」この仕事に関しては、せめてこの「たった一つ」に限ってだけでも、間違えないようになりたいと願うものなのでしょう。
科学の進歩などもそれらを仕事とした研究者の方々が、「たった一つ」に集中した結果起こることなのでしょう。
人間はたくさんのことはできませんが、その人にとっての「たった一つ」に限って言えば、その人でないとできないこと。世の中は、この世の中の人の「たった一つ」が集まって、発展してきているように思われます。
カズシン株式会社
代表取締役 山内和美