カズシン・ブログ

カズシン株式会社 代表取締役 山内和美のブログ
不動産業界20年を超えて、この経験に基づく…取引のこと、物件のこと、人間のこと。
宅地建物取引業者(不動産業者)カズシンの代表 山内和美が思うこと。

思い出。子供の頃。お寺のおばちゃんとキリスト教のお兄さん

2019.12.23

私が小学生になったばかりの頃のことでした。近くのお寺でキリスト教の日曜学校が始まったので、私たち子供は、行けば貰えるお菓子を目当てに、日曜ごとにその日曜学校(お寺)へ行きました。

お寺の隣の家にキリスト教の宣教師のお兄さんが奥さんと一緒に引っ越してきて、お寺を借りて始めたらしい、日曜学校。お寺でキリスト教は不思議ですが、どういういきさつがあったのでしょうか。

お兄さんは奥さんと鶏(にわとり)の飼育をしながら卵を売って生計を立てていたようです。お兄さん(宣教師)の家に遊びに行くと、鶏がたくさんいて、にぎやかでした。お兄さんも奥さんも日本人(日本語を話していたということから、そう思ったのですが、そうではなかったのかもしれません)で、優しい感じの人たちでした。キリスト教はプロテスタントだったと思います。

 

お寺の前にはお地蔵さんがいて、私たち子供は赤いエプロンをしたお地蔵さんのお顔を見ながらお寺の部屋に入り、そのお兄さんから聖書の一部を学びました。

近所の子どもたちが何人か集まって、教えをうけた後は、皆でお菓子を食べました。

そのお菓子は、お寺の住職の奥さん(おばさん)が差し入れしてくれたものであり、宣教師のお兄さんが「おばさんに感謝の言葉を言いましょう」、「お祈りをしましょう」と言って、私たちはおばさんへお礼の言葉とお祈りをしてから、お菓子をおいしく頂きました。

 

おばさんがお菓子を差し入れてくれたことへの感謝の言葉は「いつもお菓子をありがとうございます。」そして、お祈りは「天にまします我らの父よ、願わくば、我を許したまえ」といった感じで始まる定型の言葉でした。

 

クリスマスには、どこかで発表会がありみんなで劇をしました。キリストが道に倒れている人に慈愛を向けるシーンの劇だったと思います。

しばらくして、そのお兄さん夫婦は引っ越していきました。違う場所へ布教のお勤めに出たのでしょうか。

 

私はとくに宗教や信仰はもっておりませんが、「願わくば、我を許したまえ」のフレーズは、この年齢になってふと口にしてみると、しっくりくるところがあります。

犯罪を犯したわけではないですが、この年齢まで生きてくると、過去に人を傷つけた思いがたくさんあります。子供にも未熟な母親であり、その時私の言動で傷ついただろう子供の思いに今更ながら気がついて、胸が一杯になることがあります。子供にばかりではありません。出会った人たちに対しても。

今のところ神に許しを請うという習慣は私は持っておりませんが、我を許し、他者を許すためには、その習慣は1つの拠り所となるものかもしれないと思います。

 

カズシン株式会社

代表取締役 山内和美