カズシン・ブログ

カズシン株式会社 代表取締役 山内和美のブログ
不動産業界20年を超えて、この経験に基づく…取引のこと、物件のこと、人間のこと。
宅地建物取引業者(不動産業者)カズシンの代表 山内和美が思うこと。

向き合うこと

2019.12.07

人は、自分自身や自分の過去、後悔、懺悔の苦しみ、つらさ、恨み等々、向き合うことが難しいものを抱えています。

向き合うことが難しい問題、見たくない、結論を出すのが怖い課題などに対して、人は、問題や課題のすり替えを行うのだと思います。

 

その時に起こる「すり替え」がその人の現在と未来を作ってしまいます。

自分が寂しいことに向き合えない人やその時を経験していると、「寂しい」ことに本心とは別の意味や解釈を付けてしまうこともあるのではないでしょうか。

 

悲しみが深いほど、問題や課題が深いところまで自分自身の中で隠れてしまって、別の問題や課題にすり替わります。すり替えようとするつもりはなくても、悲しみが大きいほど、おそらく自分の抱えるその問題に気づけない、気づきたくない。そして、大切な人やたとえ本来気にする必要もない赤の他人であっても、知られたくない、気づかれたくない。

 

いくつもの悲しみが幾重にも折り重なって、人は自分や自分の過去やその他も、無かったことにするために、そんなことは起こらなかったように思いたくて、知られたくなくて、封印してしまう時間が流れるのではないでしょうか。

 

自分の過去がつらければ、その過去に向き合いたくなくて、強がる、他人を見下す、他人が精一杯やっていることを否定する、弱い人に自己責任論を押し付ける。

そんなつもりがなくても、人は弱いものですから、どこかで歪が生じてしまうものではないでしょうか。

 

自分自身がつらくて悲しい思いをしてきて、そのことで周りにもつらくて悲しい思いをさせてしまったような過去があれば、一層向き合うのが怖いと思います。自分自身のつらさと悲しい思いをしてきた過去と周りに同じような思いをさせてしまった自分自身。

だから、強がる。昔の自分のような人や、弱音を吐いている人を見ると強がって、否定する。他人を否定しているのではなく、自分自身を否定しているということになるのでしょう。その心のうちは、悲しくて弱いものです。

向き合うのがつらい過去でも向き合いたくない弱い自分でも、時の流れの中で、いずれは向き合う日がくることでしょう。向き合わなければその先に進めないと感じる日がくるものでしょう。向き合う勇気がなかった自分が、覚悟を決めて向き合えた時、向き合い乗り越えた時、人は驚くほどの速さで成長を遂げ、器の大きな人になるのではないでしょうか。

 

優しい人は強い人です。

弱い自分と向き合って、つらくて悲しい過去と向き合って、それでも他人に優しくできる、だからこそ他人に優しくできる人になろうとする、そういう意思を掴んだ人が、強くて優しい人になるのではないでしょうか。

他人に優しくできる人は、自分にも優しくできるものでしょう。

 

自己否定は他者否定につながる側面があること。自分に優しくなるためには、とても大きな試練を乗り越える必要があるケースがあること。乗り越えた人は自分に優しいばかりでなく、他者にも優しくできること。

 

人は悲しくて弱いものです。だから、それでも人を信じて、自分を信じて、幸せをつかみ取っていくことは無駄ではないと思います。

 

カズシン株式会社

代表取締役 山内和美