カズシン・ブログ

カズシン株式会社 代表取締役 山内和美のブログ
不動産業界20年を超えて、この経験に基づく…取引のこと、物件のこと、人間のこと。
宅地建物取引業者(不動産業者)カズシンの代表 山内和美が思うこと。

中古区分マンション。売りやすい物件、買いたくなる物件。人気の条件など。地価のこと。

2021.07.29

中古区分マンションの小ぶりの売り物(東京)を探しているのですが、とにかく、物件価格が高いです。また、一般的にすぐに売れる物件は表に出ないで、あるいは短期間で売れているでしょうから(売出価格にもよりますが。)目にする物件の多くは何らか難しい。(完璧な物件はどこにも無いとしても。)

実需でも投資でも、人が住む物件である限り、人がこれなら住みたいと思う物件かどうかが肝要です。

人が多数派として住みたい物件の例。たとえば、交通アクセスが良い、駅から近い、南向きで陽当りが良い、眺望が良い、管理の状態が良い(オートロックや管理人さんが常駐している、また管理会社に委託している)など、いくつかわかりやすい条件があります。

ただし、たとえば、駅から遠くてもバス便が良ければそちらの方がいいという方もいるでしょう。たとえば高齢者の方は地下鉄を利用するよりは、自宅の前がバス停で行きたいところへバスで行ける方がいいという方もいるのではないでしょうか。このように、その人によって希望条件は変わるところはあります。

いずれにせよ、人気物件は出ても価格も高くなるか、物件の割合がそれほど多くないでしょう。

 

価格があまり高いと売れにくいですが、人が住みたいと思いづらい物件も売れにくい。

売れにくい(売りづらい)と思う物件は、不動産業者も購入を躊躇します。価格面では売りづらさも考慮されて市場に出るのですが、多少高くてもぱっと見て人が欲しいと思う物件の方が、やりやすいところがあります。

とくに、ほしいと思う人が少数派と思われる物件は動きづらいものですが、今の市況を見ていると、とくに売りやすい、人気の条件が入っている物件は、高い価格でも売買が成立しているように思います。

少し前は、出ている物件の中でも稀に手頃な物件が混じっていた気がしましたが、高値が全体に行きわたり浸透したのか、手頃な感じの物件=難しい物件、の印象が強まった感じを受けています。少なくともこの調子が続く間は当面、当社では物件の購入は見合わせになりそうです。

まだしばらく高い時期が続けば、反転し、多少なりとも買いやすくなるのではないかと思います。

東京でも物件が高いところ、高くないところ、と分かれます。理由はいろいろあるのでしょうが、商業地がメインの場所と住宅地として知られている場所でも、様々に地価は異なるように、土地の価値が高いところには高い理由があり、土地の価値があがらないところにはやはりその理由があるのだと思います。

 

人が住みたい場所といっても、人によるところがあります。街並みの綺麗な住宅街が住みやすいと思う人と、多少賑やかな場所でもいいので駅に近い方がいいと思う人もいるでしょう。住むならきれいな街がいい人と、きれいとは言いにくい街だけど交通アクセスが良ければそちらを重視する人もいるでしょう。商売するのにいい場所は、人が集まるかどうかが重要です。テナント賃料も人が集まる街は高いです。

人が集まり商売に向いている場所、また、交通アクセスが良く道路付けも良く上まで高くマンションが建つ場所(環境にもよりますが。)、ブランドイメージが圧倒的に良い場所。こうした場所の地価は、時期によりますが、維持されるか上昇する可能性が高いのだろうと思います。

地価は複数の理由が根底にありつつ、開発がかかるなどの変化も織り込みながら躍動している。私はそう感じるのです。

やはり条件がそろってくる場所の地価は今後も強いのでしょう。全部の条件を持っていなくても、抜きんでている何かがあれば、そういう立地も好む人はいるでしょう。

長い目でみると、あるいは一定の期間の中で、あがった感じの場所がある一方、下降傾向の定着したように感じられる場所もあります。

もちろん下降の理由によりますが、不動産投資の将来予測は難しいことを前提とすれば、「落ちてくるナイフはつかむな」という投資の格言は、不動産の場合も無視できない気がします。

個別に言えば、一時的な下降であっていずれ回復する立地もあると思いますが、回復の見込みが立ちづらい立地もあることでしょう。

一億総中流の時代は終焉し、生き残りをかけて競争が生じているこの時代、国内の物件にも一層競争が生じ、どの物件を買うかということが今まで以上に明暗を分けることになるような気がいたします。

 

さて、土地(東京)の仲介案件の売買契約でした。決済はこれからです。気を引き締めて業務に務めます。

 

オリンピックを見ています。選手が頑張っている姿は励みになります。

一方で、コロナ禍により生じた様々な苦しみは、オリンピック後も続き、一層現実のものとして重くのしかかるのだろうと想像します。

 

地道に、今やっていることを続けていく。私の場合は、現状それ以外に道はないと思われます。

皆さんは、いかがですか?

 

カズシン株式会社

代表取締役 山内和美