カズシン株式会社 代表取締役 山内和美のブログ
不動産業界20年を超えて、この経験に基づく…取引のこと、物件のこと、人間のこと。
宅地建物取引業者(不動産業者)カズシンの代表 山内和美が思うこと。
2020.11.28
不動産の仕事、25年が近くなって、へこたれない習慣がつきました。
大きなお金が動く世界。関係者や案件、物件によって、「私」が見ているものが、事実と相違する時があります。
事実と相違している中で、それでも何らかの言動を私としては起こすのですから、私は不利に追いやられるわけです。
不利になって挽回し、へこたれない繰り返しによって、どうして見ているものが違ったのか、本当は何だったのかわかってきます。
へこたれないで、一歩また進んで。一つの実践次の実践の繰り返しを経て、乖離を整理していくことで、およそ最終的に成約します。
不動産売買仲介、とくにホテル売買仲介の仕事の相当部分は、この流れの中にあると感じます。
一つの案件でいくつもの実践を繰り返し、軌道修正しつつ、反省もし、粘り強く諦めないで取り組みをすれば、物件やお客様に助けられて、有難いことに最終的に成約するのがホテル売買仲介の現場です。
もちろん仲介人も重要です。仲介人の経験や情熱によって、成約するかしないか、結果が分かれます。
人の褌で相撲をとると言われる仲介業ですが、長くやってきて私としては、そういう感じは持ちません。
しかし、見方の一つでしょうから、そう言われたからといって、あえて否定もしません。
仲介で取引をまとめるためには、専門的なスキルが必要です。
ある意味、世間で言われるところの口利きですが、単なる口利きで手数料がいただけるほど甘い世界ではありません。
高度な口利き力みたいなものも必要でしょうか。
高度な口利き力のさらに上をいくのが、「正直」ということでしょう。
いずれの商売同様に、不動産仲介業も、結局のところ強みになる能力は、「正直さ」と言えるのではないでしょうか。
不動産の売り買いはお金が動く世界だからでしょうか。嘘があふれて、あちこち飛び交うことがあります。
そういう話に振り回されない素質が求められます。「正直」な人は嘘がわかると、正義感によって、今後について判断するものでしょう。
調整の範囲か否かを悟り、見切れば離れるものです。
したがって、正直な人が見切る話には、乗らない方が賢明です。たとえ、「いい話」に思えたとしても。
リスク回避として、正直な人と付き合うことのメリットは大きいと思います。
コロナウィルスに不安が募る日々です。
いずれの商売も、厳しい状況が続いています。多くの暮らしも厳しさが増していることでしょう。
こういう時に、「いい話」が囁かれます。苦しい時、苦しい人は、反射的に飛びついてしまうことがあります。
梯子を外された後、「いい話」には嘘があったことに気づきます。
社会が不安に満ちてくる時は、大きいか小さいかはあったとしても、冷静さを失う場面に出会うことでしょう。
こんな時こそ、過去の苦い経験や失敗を思い出して自分なりの心構えを持っておくことが、無事に乗り切る秘訣となる気がいたします。
カズシン株式会社
代表取締役 山内和美