カズシン株式会社 代表取締役 山内和美のブログ
不動産業界20年を超えて、この経験に基づく…取引のこと、物件のこと、人間のこと。
宅地建物取引業者(不動産業者)カズシンの代表 山内和美が思うこと。
2020.01.24
『東京オリンピックが終わったら・・・不動産価格は下がる』と言われることが多かったでしょうか。それとも、『それほど下がらない』との見解も増えてきているでしょうか。
私は、「東京オリンピックが終わったら、どうなるかわからない」と思っています。
どうなるかわからない、未来のことですから、と。
もちろん未来のことだから、わからないのですが、それでも「こう」思うというのは自由なわけで。
・東京の都心で立地の良い
・東京の希少アドレス、ブランドイメージの良い
・電車などの交通が便利な東京(比較的都心より)の駅近(都心部等ではなくても人が多くて交通が便利な比較的人気の駅近立地)
こうした不動産はそんなに価格下がらないと思います。
一方、現在のところ、今までのところは、「東京で便利と言えば便利」という感じの認識でそれなりに買われている不動産について言えば、東京オリンピックの後価格が下降していくのではないかと思っています。
とくに「これ」といった魅力に乏しい不動産は、東京のとくに立地の良い不動産との間に線が引かれ、下降トレンドに入るような気がします。
そして、今でも売れ行きがよくない地方や郊外の不動産は、需要が少ない割に供給が多いとなれば、価格は下降していくと思います。
およそで言えば、東京オリンピックの後、不動産の価格、つまり価値は減少していくとしても。
それは東京オリンピックだけが理由ではなく、日本全体が沈みがちになるのとともにある自然な下落になるのでは、と思ったりします。
急速に下降したとしたら、日本全体も水面下で急速に沈みがちになっていることを暗示していたり。
そうだとすれば、不動産の問題だけではなく日本全体の問題ですから、不動産の価格が下落したとしても、「東京オリンピック」は確かに一つのキーワードであったとしても実態はそこにはないのかもしれません。
不動産価格は景気とともに上下するところがありますから、東京オリンピック後景気がわるくなれば、不動産価格は下がる、景気がわるくなれば東京オリンピック後でなくても不動産価格は下がりがちになる。そう考えると、日本の実態が厳しくなれば、不動産の価値も下がるでしょうから、タイミング的に一致したとしてもそういうことはあっておかしくはないのでしょう。
現在は流通がわるくないけど実際微妙な立地の不動産は、いずれにせよ、下がったとして違和感はありません。
どこもここも全部下がるのではなく、今回は、下がらない立地、あまり下がらない立地、下がりづらい立地というのが残るような気がしています。
下がり始めたら、微妙な立地の不動産を買うべきか、買わざるべきか? ですが。
不動産投資はよほど条件がそろわないと、なかなか・・・難しいところがあるように思います。
したがって、「微妙な」という段階でスルーするというのが堅実で慎重な方でしょうか。
また、とくに不動産投資に気持ちを置かない方であれば、「微妙な」は最初から対象にはならないでしょう。
そうではなくて、「微妙な」でも「いい」という価値判断をされる方限定ですが、
人がいて、駅近で、居住環境の良い物件であれば、下がったタイミングで買われたらいいような気はします。
「微妙な」不動産とは、どのようなものでしょうか。
自分が住んでいいか、という基準で照らし合わせればちょっと「微妙」、「飛びつくようなことはないけど割安」でも何か微妙、「誰かじゃなくて、こういう人なら住む」と思うけどそれも微妙、こんなイメージでしょうか。そういう物件がたとえば2/3とか仮に半値みたいな話になれば、最終的にはやはり「何とかなる」と思える立地であれば、その立地次第で買っていいのかもしれないですね。
「微妙」だけど「何とかなる」「何とでもなる」というのは、現実としては大層難しいところであり、このところの経験やセンスが卓越している方はこの領域で発展されるのでしょう。決断は価格とのバランスをどう見るか、にもよるのでしょうか。
そんなこと思ったり、でも未来のことはわかりません。
皆さんは、「東京オリンピック後の不動産価格」どうなると予測されていますか?
下がる派ですか? 維持派ですか? ミックス派(?)ですか? 上がる派の方もおられるのでしょうか?
下がる派の方、ミックス派の方の中で「微妙な」物件を保有している方だけではなく、維持派の方でも東京オリンピックが終わる前に、計算合えば利益確定されておかれてもいいのかも。
どうなるかわからないからこそ、ここで一旦利益確定、という判断をされるのも選択肢だと思います。
また、東京オリンピック後に、価格が下がった物件の中でも比較的立地の良い物件を買っていく、そういう投資をする方も出てくるのでしょうか。
実需の中古区分マンションなども、価格が下がったら思い切って買いたいと考えているご家庭や一人暮らしの方もすでにおられるでしょうか。
さて、未来はどうなるのでしょうか?
昨年11月に、ブログで書いているのは、↓ ご参考まで。
不動産市況、東京オリンピック
カズシン株式会社
代表取締役 山内和美